水俣病の悲劇、繰り返さぬ 新条約に水銀対策盛る方針
【神田明美、田中久稔】水銀の使用や輸出入などを規制する条約の制定に向けて13日にスイスで始まる国
際交渉で、日本政府は新条約の背景や理念をうたう前文に、水俣病の経験を踏まえた水銀対策の必要性を盛
り込むよう提案する方針を固めた。条約名については、すでに「水俣条約」を提案し、今回の交渉で決まる
見通しだが、地元では賛否が分かれている。
水銀は水俣病の原因物質。日本政府は被害経験や水銀対策の実績を世界に発信したいとして、交渉開始の当
初から「水俣条約」との名称を提案。前文でも「水俣病のような被害を二度と繰り返さない」という趣旨で
水俣病に言及することを提案する方針で、具体的な文言を調整している。
環境関連の国際条約の名称は採択地からとることが多く、日本は10月に熊本県内で採択の会議を開くこと
も提案済み。交渉参加国に異論はなく、実現の方向で調整が進んでいる。
朝日新聞デジタル記事 2013年1月8日21時20分
昔有明海の水俣湾で猫おどり病と恐れられた水俣病、最初は原因不明であったが、公害の代表的な病気とし
て日本中に名を知らしめるようになった。映画「水俣」も出来、その後、有機水銀が原因だとのことで、現
在に至っている。当然、その当時の人は現在も生存しているし、かつ生活を苦しめられている。世界的に水
銀対策も必要だが、日本において処理できるかどうか判らない。処理する場所がなくなってしまえば、困る
のは日本だ。
最終的に水銀の処理をどう行うか、なにか、処理できない放射能に似ている。ある時期に公害で苦しんだ高
度成長の時代を繰り返すことだけは避けて欲しい。今はまさにそんな時代ではなかろうか。
将来的に不安の残るものをあえて使ってでも、現在の生活を謳歌していこうとする流れがあるように思えて
仕方がない。明日は明日の風が吹く、そんな心境のようだ。目の前のことで精一杯の状況なのだろうか?
やがてこの現象は、韓国、中国へと広がりを進めて行くのではないか。そうなるとアジアは住む場所がなく
なる。今のうちに対策を日本だけでなく行うべきなのではないだろうか?
|